【2学期始業式 校長先生の話】
 

 皆さん、おはようございます。

 長い夏休みが終わり、今日こうして元気な皆さんと会えたことを、とても嬉しく思います。皆さんは、どんな夏休みを過ごしたでしょうか? それぞれ記憶に残る夏休みを送ってくれていたら何よりです。

 さて、今日は、「今日という日は一度きり いま鳴いておかなければ」というお話をしてみたいと思います。

(080901)2学期始業式「今日という日は一度きり いま鳴いておかなければ」.pdf

 夏休みの間、私は朝や夕方に虫の声をよく聞きました。少し前までは、元気に鳴くセミの声が聞こえていました。最近は、少しずつ、スズムシなど秋の虫たちの声が聞こえてくるようになりました。夏から秋へ、季節は少しずつ変わり始めています。

 

 ここで、皆さんに質問です。秋の虫の代表とも言えるスズムシは、どのくらいの期間鳴いていられるか知っていますか? 成虫になって鳴くことができるのは、1か月から2か月ほどだそうです。私たちが聞くあの美しい鳴き声は、ほんの短い時間の中で響いているのです。

 

 この季節になると私は、八木重吉さんという人の「虫」という詩を思い出します。

   

           虫が鳴いてる

   いま 鳴いておかなければ

   もう駄目だというふうに鳴いてる

   しぜんと

   涙をさそわれる

 

 私はこの詩が大好きなのですが、皆さんに考えてほしいことがあります。この人は、なぜ「しぜんと 涙をさそわれる」、つまり、涙が出そうになったのでしょうか? 想像してみてください。

 

 虫たちが一生懸命生きる姿に感動したのかもしれません。命の短さを思って切なくなったのかもしれません。答えは一つではありませんが、私は、虫たちが与えられた時間を精一杯に生きている姿に心を動かされたのではないかと思います。

 

 もちろん、私たち人間は虫たちよりも長生きです。でも、人間だっていつまでも生きられるわけではありません。だからこそ、毎日を大切にしたいと思います。何より、今日という1日は一度しかありません。昨日の8月31日はもう戻ってきませんし、今日の9月1日も一度きりです。毎日は似ているようでいて、同じ日はないのです。今日見る空も、今日の友だちとのおしゃべりも、今日先生と交わす挨拶も、すべて今日だけのもの。

 

 だから私は、皆さんに、1日1日を大切にしてほしいと願っています。嬉しい日も、なかなかうまく行かない日も、どんな日だって二度とない1日なのですからね。

 

 さあ、2学期の始まりです。どうか、「今日という日は一度きり」ということを心のどこかに置きながら、毎日を過ごしてください。先生方も、皆さんと過ごす日々を大切にしていきたいと思います。みんなで素晴らしい2学期にしていきましょう。

 

 

【バックナンバー】

  ・(080717)1学期終業式.pdf 

  ・(080717)1学期終業式「夏休み40日 こつこつ名人になろう」.pdf

  ・子どもたちの未来に向けて(令和8年4月「校長挨拶」).pdf

  ・令和8年度 小中学部 入学式 式辞.pdf

  ・令和8年度 高等部 入学式 式辞.pdf